2022/05/01
一般的な整体ではなく、「ソフト整体」を利用している方が少しずつ増えてきています。一方、ソフト整体に興味はあるものの、詳しい内容や具体的な効果がわからず、躊躇されている方も少なくありません。そこで今回は、ソフト整体の起源から効果まで詳しく解説していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。
ソフト整体とは
ソフト整体とは、筋肉・骨格のバランスを整え、体が持っている自然治癒力を高める施術といわれています。古代中国で誕生し、体内のバランスと調和を図る手技療法として日本に伝わりました。
主な目的は、病気や疾患、精神的な乱れを取り除くことにあります。ツボを刺激するという点では鍼治療と似ていますが、施術者は鍼の代わりに指を使ってツボを刺激します。
また施術中に骨をボキボキならさないので、痛みが少なく優しい療法であることも大きな特徴の1つです。
ソフト整体の効果
ソフト整体の主な効果として、以下のようなものが挙げられます。
- うつ病の改善
- 腰痛の緩和
- 首痛の緩和
- 血行促進
- 筋骨格の障害を改善
1つずつ解説していきましょう。
うつ病の改善
2015年に行われた研究によって、ソフト整体にはうつ病の治療に効果があると結論づけられました。従来の治療法よりも有意な効果があることも示され、多くの方に衝撃を与えています。
うつ病は、「心の病気」と思われがちですが、「体の病気」でもあります。
うつ病の症状は、「やる気がでない」「悲しい気持ちになる」などの心の症状の他にも、「体がだるい」「頭痛」「動悸・めまい」「手足のしびれ」なども体の症状が挙げられます。体の症状が原因で、こころの症状が現れることもあるようです。
気持ちよくリラックスできて体の調子を整える「ソフト整体」は、うつ病に効果的な治療法であるといえるでしょう。
腰痛の緩和
ソフト整体は体幹のエクササイズと組み合わせることで、腰痛を緩和する効果が示唆されています。また、ソフト整体だけを行った人は、体幹エクササイズと組み合わせた人と比べ、腰痛の発生率が高いという結果も出ています。
首痛の緩和
ソフト整体は首の痛み、それに伴う緊張やイライラを解消する効果があるようです。2018年に発表された研究結果でも、慢性的な首の痛みを軽減するための手段として、ソフト整体は費用対効果の高い選択肢の1つであると結論づけられています。3週間以内に6回のソフト整体治療を受けた人は、治療を受けなかった人よりも首の痛みが軽減されたそうです。
血行促進
ソフト整体の主な目的の1つは、体のエネルギーの流れを刺激し、血行を促進することです。2015年に発表された研究結果でも、血行促進に効果があることが示されています。 血行が促進されることで、からだ全体の自然治癒力が上がる効果が期待されます。
筋骨格の障害を改善
ソフト整体は筋骨格の機能改善や痛みの軽減によく用いられます。2017年に発表された研究結果でも、筋骨格障害の治療におけるソフト整体の有効性が示唆されています。また同研究で、薬物療法や物理療法と比較し、痛みをやわらげる効果があることも示されました。
ソフト整体のやり方
ソフト整体の施術の流れを簡単にご紹介します。 整体院によって施術内容に違いがありますので、実際に施術を受ける前はどのような流れか確認するとよいでしょう。
① ヒアリング
痛みや症状に関して、詳細にヒアリングを行います。 ソフト整体は、慢性病も含めたひとり一人の体の不調にアプローチするため、直接的な痛みだけだけでなく、できるだけ詳しくヒアリングを行うことが多いです。
② 検査
ヒアリングの結果を元に、体の状態を確認します。 実際に筋肉や体を触って、状態を確認することで、施術内容を決定していきます。
③ 施術
実際に施術を行って参ります。 うつぶせの状態で寝転び、手技によって施術が痛くないソフトな施術が行われます。
痛みを我慢せずに気持ちよく、リラックスしながら施術を受けることができるのが特徴です。 筋肉のこりや張りの状態によっては、施術を受けている際に圧迫される痛みを感じることがあるかもしれません。
その場合は、すぐに痛みがあることを伝えましょう。 ソフト整体では痛みの状態を確認しながら、施術を行ってくれるところが多いです。
まとめ
今回は、ソフト整体の概要や具体的な効果について解説しました。ソフト整体は体が本来持っている自然治癒力を高める施術で、腰痛や首痛、うつ病の改善に効果があるといわれています。
ソフト整体は自宅でもできますが、施術の内容によってはうまくできないことも多いので、困ったときは医師や理学療法士などの専門家に相談しましょう。