2022/08/01
首の痛みで目が覚めることは予期せぬことであり、不快に感じる方も多いでしょう。特になかなか治らない場合、日々の仕事や勉強に支障をきたす可能性もあります。
今回は、寝違えの原因から治らない場合の対処法について解説していきますので、首の痛みが気になる方はぜひ参考にしてください。
寝違えの原因
寝違えの原因は以下の3点です。 1.不自然な角度 2.急な動き 3.既往症 睡眠中に頭や首が不自然な角度で長時間固定されると、筋肉や靭帯などが引き伸ばされ、首に痛みが生じます。また、寝返りや夢を見たときの反応などで寝ている間に首が動き、首の筋肉を痛めてしまうことも少なくありません。ほかにも、むちうちのように、慢性的な疾患が原因で痛みやコリが発生することも多くあります。
寝違えの期間
筋肉は、多数の筋繊維で構成されています。筋繊維のなかには筋肉を動かすための収縮タンパク質を含む筋原線維の束があり、筋肉が過度に緊張したり伸びすぎたりすると、筋肉や腱、あるいは筋肉と腱の間の結合組織に小さな裂け目ができます。首の緊張が大きいほど、より多くの炎症を伴うため、回復期間が長引いてしまうのです。
通常、寝違えに伴う首の痛みは数日から数週間ほどで自然に回復します。しかし、痛みの程度は人によって異なり、長期の療養が必要となることも多くあります。
治らない寝違えの対処法
寝違えの対処法としては、以下のようなものがあります。
氷または温熱療法
首を痛めた直後に氷を当てることで、腫れを抑えることができます。氷は1回につき10~20分程度を目安にするとよいでしょう。また、温かいシャワーを浴びたり温熱パッドを使ったりする温熱療法は、筋肉をほぐしてリラックスさせ、痛みを軽減する効果があります。
市販の鎮痛剤
痛みやこわばりがひどい場合は、市販の薬を服用してみてください。たとえば、イブプロフェン、ナプロキセン、アセトアミノフェンなどがあります。
ストレッチやセルフマッサージ
ストレッチやマッサージを行うことで、筋肉や靭帯を緩めることができます。痛みを伴わない範囲で、徐々に柔軟性を高めていきましょう。ここでは有効なストレッチを3種類ほど紹介しますので、自分に合ったものを試してみてください。
首の前側
肩と背中を固定したまま、上を向いて頭を後ろに倒し、首をゆっくりと伸ばします。痛みを感じない範囲で頭を後ろに倒したら、5秒間その姿勢を維持し、頭を最初の位置に戻しましょう。首の前面から喉にかけての伸びが感じられるはずです。
首の後ろ側
頭だけを徐々にあごを胸のほうに下げていき、下を見るようにします。頭を楽に動かせる範囲で前屈させたら、5秒間その状態をキープし、元の位置に戻しましょう。このストレッチによって、首の後ろ側を伸ばすことができます。
左右のストレッチ
左耳を左肩に近づけるように、ゆっくりと頭を片側に曲げていきます。このとき、肩や背中は動かさず、首が横に曲がるようにしましょう。首を横に曲げたら5秒間ほどその状態をキープし、頭を元の位置に戻します。 上記に挙げた3種類のストレッチを行うことで、首の前側と後ろ側、左右のストレッチが完了となります。
ストレッチの頻度
痛くて動かしにくい場合は、上記のストレッチを1回だけ試してから休憩に入るとよいでしょう。数時間後、あるいは翌日にもう一度これらのストレッチを行ってみてください。ストレッチに慣れることで、少しずつストレッチの回数を増やしていくことができます。
これらのストレッチは、あくまで首の柔軟性と機能を向上させることが目的なので、痛む場合は無理をしないようにしましょう。なかなか寝違えの症状が改善しない場合は、医療機関に相談することをおすすめします。
睡眠環境を確認しよう
マットレスが硬すぎたり、反発力が弱かったりすると、首が痛くなることがあります。
また、枕の大きさや硬さが適切でない場合も、寝違えの原因となります。睡眠中は頭や首、背中が適切な位置に揃っていなければなりません。
そのためには、自分の姿勢に合った寝具を使用する必要があります。たとえば、横向きに寝る人には硬めで大きめの枕が適しています。また、仰向けに寝る人には、頭と首を無理なく支えられる平らな枕がよいでしょう。
また、姿勢が悪いと首の筋肉が徐々に引っ張られ、コリや痛みの原因になります。姿勢矯正器具を試すのも有効なので、改善されない場合はそのような器具を使ってみてください。
まとめ
今回はなかなか治らない寝違えの原因や、治らない場合の対処法について解説しました。首の緊張が大きいほど、より多くの炎症を伴うため、回復期間も長くなります。なかには短期間で治らない寝違えもあるでしょう。
寝違えの対処法としては、氷または温熱療法、市販の鎮痛剤、ストレッチ・マッサージなどがあります。
ストレッチやマッサージを行うことで、筋肉や靭帯を緩めることができるので、日々の習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。