2023/04/01
秋から冬にかけて、手足の冷えで悩んでいる方も多いでしょう。また、夏場でも涼しい部屋や電車内にいると、指先やお腹が冷えてしまいます。「冷えは万病のもと」といわれることが多いため、早めの対策が必要です。
今回は、冷え性を改善するための3つの方法について解説します。冷え性改善におすすめの運動や食べ物・飲み物も紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
冷え性はなぜ起こるのか?
2020年の12月に行われたある調査によると、冷えを感じている男性は41%、女性は75%という結果が出ています。特に、20代の女性の8割以上が冷え性を自覚しており、体調を崩してしまう方も少なくありません。
また、冷え性の原因は大きく分けて以下の3つといわれています。
1.ストレスによる自律神経の乱れ
2.運動不足による筋力の低下
3.体を冷やしやすい食生活
①ストレスによる自律神経の乱れ
冷え性の原因として考えられるのが、ストレスによる自律神経の乱れです。本来であれば、人は夕方以降になると副交感神経が働いて体の活動量が下がり、体がリラックスして回復モードに入ります。しかし、人間関係の悩みや子育てなどのストレスが多いと、常に恐怖・不安・イライラを感じやすくなり、心が休まりません。
交感神経が常にONの状態になるため、血管が収縮して手足に血液が流れにくくなります。このように、神経が休まらないと手足の先まで血液が届かず、冷えを感じてしまうといわれています。
②運動不足による筋力の低下
2つ目の理由として、運動不足による筋力の低下が挙げられます。運動不足で筋肉量が減ると、「何もしていなくても消費されるエネルギー」である基礎代謝も減ってしまいます。また、加齢によっても筋肉量が低下するため、冷えを感じやすくなるといえるでしょう。
③無理なダイエット
体内で熱を生み出すには、一定量のエネルギーを摂取する必要があります。しかし、無理なダイエットや食事制限をしていると熱を生み出すエネルギーが不足し、冷えを感じてしまうようになります。
冷え性の種類
冷え性は日本以外での研究がほとんどなく、個人の感じ方による部分が大きいといわれています。本人が自覚できるほどの深刻な場合、「冷え性」ではなく「冷え症」と呼ばれることがあり、両者の厳密な区別はなされていません。
しかし、自分の体のどこが冷えやすいのかを把握しておく必要があります。ここからは、冷え性の種類について解説していきます。
手足の指先が冷えるタイプ
冷え性の半数以上が、手足の指先に冷えを感じているといわれています。人によっては爪の色が変わったり、痛みやしびれが出たりするケースも少なくありません。
全身が冷えるタイプ
次に、「全身が冷えて厚着しないと寒い」というタイプは、体内で作られる熱が少ないことが考えられます。エネルギーになる炭水化物を減らしすぎたり、冷たいものを飲みすぎたりすると、全身が冷えやすくなります。
内臓が冷えるタイプ
意外と気づきにくいのは内臓が冷えるタイプです。特にのぼせやすい人だと、お腹周りの冷えに気づきにくくなります。内臓が冷えると便秘などのトラブルが起こってしまうため注意しましょう。
冷え性を改善する3つの方法
ここからは、冷え性の改善につながる3つの方法について紹介します。無理のない範囲で、できるものから取り組んでみましょう。
お風呂に入って体を温める
湯船に浸からず、シャワーだけで済ませている人も多いのではないでしょうか。熱めのシャワーを浴びたとしても、すぐに熱が奪われてしまいます。また、41℃以上のお湯に長く浸かるのも逆効果なので、以下のポイントを意識してお風呂に入ってみましょう。
1.40℃のお風呂に10~15分程度浸かる
2.40℃のお風呂に3分浸かり、30℃のシャワーを手足に1分ほどかけ、この動作を3回繰り返す
運動で血行をよくする
体を温めるには太ももやお尻・背中など、できるだけ大きな筋肉を動かす必要があります。しかし、仕事や家事などで忙しい場合、筋トレの時間を十分に取ることができません。以下に、手軽にできる運動を紹介するので毎日の習慣にしてみてはいかがでしょうか。
1.立った状態で、つま先立ちを20~30回繰り返す
2.手を肩に軽く乗せて、肘で大きな円を描くように肩を回す
3.エスカレーターではなく階段を使う
体を温める食べ物・飲み物を選ぶ
お風呂に浸かる、運動するのも大切ですが、食べ物と飲み物にも気を配る必要があります。内臓を冷やしてしまうものも多く、知らないうちに冷えが悪化してしまう恐れがあります。以下の表をチェックして、普段の食事を見直してみましょう。
体を温める食べ物・飲み物 唐辛子・にんにく・山椒・生姜・しそ・味噌・くるみ・シナモン・カカオ・酢、米麹など 体を冷やす食べ物・飲み物 トマト・ナス・レタス・きゅうり・大根・レモン・スイカ・メロン・パイナップル・グレープフルーツ・バナナなど 特に生姜は漢方として使われることも多く、体を温める効果も十分に期待できます。
また、体を冷やす食べ物はできるだけ火を通して食べるようにしましょう。調理方法は焼く・炒めるよりも、煮物やスープなどにしてみるとより食べやすくなります。
まとめ
冷え性は感覚的なつらさはもちろんですが、放置しておくと免疫力の低下につながることもあります。体を温める食べ物や飲み物を積極的に取る、リラックスできる時間を意識して取るなど、比較的簡単にできる冷え対策も多いので、無理のないものから実践していきましょう。