2023/09/01
激しいスポーツをすると、数日の間はつらい筋肉痛に悩まされてしまいます。しかし、筋肉痛といってもその原因は多岐にわたり、特に短期間で治らない筋肉痛は、単なる筋肉の損傷ではないのかもしれません。
そこで今回は、治らない筋肉痛の原因や改善方法について詳しく解説します。自分の症状や体調に合わせて、つらい筋肉痛を改善させていきましょう。
そもそも筋肉痛とは？
筋肉痛はケガや感染症といった健康問題の兆候で、多くの場合、激しい運動によって生じます。継続的な痛みが感発生することがある一方、不定期な鋭い痛みが生じることも少なくありません。
全身が痛む人もいれば、特定の場所が痛む人もおり、筋肉痛の症状は人それぞれです。筋肉の痛みは、運動後6〜12時間後にあらわれ、最大48時間続きます。 多くの人が経験している筋肉痛ですが、そのメカニズムは解明されていません。今のところ、筋肉痛は運動後に傷ついた筋繊維を修復する際に生じるという説が有力です。
普段使わない筋肉を使うほか、同じ筋肉を使いすぎることで、筋肉は傷つきます。特にスクワットやダンベル運動など、筋肉に強い負荷がかかる運動をすると、筋肉痛になりやすいといわれています。
治らない筋肉痛の原因
筋肉痛が治らない場合、病気や疾患の可能性があります。高熱や激しいストレスによって、筋肉が痛むことも少なくありません。ほかにも、筋肉痛の原因としては以下のようなものが挙げられます。
・栄養の偏り
・脱水症状
・捻挫
・挫傷
・睡眠不足
栄養の偏り
食事から適切な栄養を摂取していないために、筋肉の痛みを感じることがあります。筋肉が正常に機能するためには、ビタミンDが特に重要な役割を果たします。
ビタミンDはカルシウムの吸収を助ける働きがあり、不足すると低カルシウム血症を引き起こすため、積極的に摂取すべき栄養素といえるでしょう。低カルシウム血症は、血液中のカルシウム濃度が低い状態で、筋肉の痛みが発生することもあります。
脱水症状
脱水状態にある人も筋肉痛になることがあります。脱水状態になると、呼吸や消化などの体の重要な機能が低下します。体の機能を正常に保つためには、十分な水分を摂取することが重要です。
個人差はありますが、推奨される水の量は1日に1.5～2リットルといわれています。激しい運動で普段よりも汗をかいた場合は、それ以上の量を飲む必要があるといえるでしょう。
捻挫・挫傷
捻挫や挫傷などのケガは、筋肉の痛みや不快感の原因となります。ケガをすると、体の特定の部分が硬くなったり痛くなったりすることがあります。
なかには治療を必要としないものもありますが、症状をやわらげるために、市販の鎮痛剤を服用するケースも少なくありません。ただし強い痛みを伴い、時間が経っても改善されない場合は、医師の診察を受けることをおすすめします。
睡眠不足
睡眠不足も筋肉痛の原因の1つです。睡眠は体を休め、回復させるためのものであり、十分な睡眠が取れていないことで筋肉が痛むことがあります。
筋肉痛を改善する方法
筋肉痛は、普段の心がけによって改善させることが可能です。筋肉の不快感をやわらげるためになるべく安静にし、筋肉痛が治まるまでは高強度の運動を避けましょう。
また、炎症を抑えるために、患部に氷を当てるのもよいでしょう。腫れが収まってきたら、筋肉を温めるようにします。ただし、早期に熱を加えると腫れや痛みが増すことがあるので、様子を見ながら対処するようにしてください。
なお、氷や熱は、素肌に直接当ててはいけません。タオルなどの保護材を使い、肌を守る必要があります。また、筋肉の緊張をほぐすために、ヨガや瞑想などを行ってみるのもおすすめです。
筋肉痛が治らない場合は病院へ
場合によって、自宅での治療では根本的な原因を解決できないこともあります。また、筋肉痛は体に何か深刻な問題があることを示すサインでもあるため、以下のような場合は医師の診察を受けてください。
・治療を数日続けても治らない痛み
・はっきりとした原因もなく起こる激しい筋肉痛
・赤みや腫れを伴う筋肉痛
また、筋肉の痛みとともに、以下のような症状が出た場合にもできるだけ早く病院に行きましょう。
・発熱
・首のコリ
・筋力の低下
・集中力の低下
・不眠
まとめ
今回は治らない筋肉痛の原因や改善策について解説しました。一般的に筋肉の痛みは数日ほどで引きますが、場合によってはなかなか改善が見られないケースも多くあります。
主な原因として、栄養の偏りや睡眠不足などが挙げられます。筋肉痛を改善するには、十分な睡眠時間を確保し、安静にすることが必要です。また、ストレス解消のためのエクササイズも有効ですが、それでも治らない場合は早めに医師の診断を受けるようにしましょう。